注目テーマ|スムーズフローポンプ スムーズフローポンプの洗浄性

以前の「洗浄性とメンテナンス性」のテーマで、スムーズフローポンプの優れた洗浄性とメンテナンス性をご説明させていただきましたが、今回はインラインでの洗浄性を検証試験データとともにご紹介いたします。

インライン洗浄試験概要

試験装置フロー

試験方法

(1)塗工液を評価ポンプで3日間循環運転する。
(2)塗工液をドレンより回収する。
(3)洗浄液を4L投入し、洗浄液用ポンプで洗浄液を循環させる。
(4)洗浄後の洗浄液をドレンより回収する。

(3)(4)の操作を計3回行い、回収した洗浄液の汚れを分光光度計で数値化する。

インライン洗浄試験結果

ポンプヘッド

試験前にポンプヘッド内面全体に付着していた塗工液が、インライン洗浄で綺麗に洗い流されています。

洗浄液

1回目は配管内などの残液で黒く染まった洗浄液も、3回目の洗浄液は使用前と変わらない清浄さになっています。

洗浄液の分析結果

洗浄後に回収した洗浄液を数値評価するため、分光光度計で3回の洗浄液サンプルを計測しました。
結果は以下の表のとおりになりました。

洗浄回数 吸光度(ABS) 濃度(体積:%) 配管内残液量(mL)
1回目 1.987 5 12
2回目 0.093 0.081 0.0194
3回目 0.006 0.005 0.012

新品のトルエンの濃度を0として、3回の洗浄で配管内残液濃度は0.005%、配管内残液量は0.012mLになりました。
原液が12Lに対し、3回目の洗浄液に残った残液が0.012mLですので、インライン洗浄のみで配管内の残液濃度が1/1000000にまで低下しました。

以上、スムーズフローポンプの洗浄性はいかがでしたでしょうか?
日々の分解洗浄やメンテナンスの作業軽減をご検討の方は、是非、お気軽にお問い合わせください。

今回、タクミナの洗浄システム「EZクリーンシステム」を使用しました。
本装置を利用した実液による洗浄性テストも承っております。
洗浄性テストをご希望の方は「実液テスト・貸出機のご依頼」からお問い合わせください。