注目テーマ|モータ駆動定量ポンプ 定量ポンプ配管上のポイント

定量ポンプの性能(定量性・吐出精度など)を十分に発揮させるためには、正しい配管設計・補器類の設置が必要です。
また、適切な配管設計は配管・ポンプの事故やトラブルの防止に繋がり、生産ラインの安全と安心をお約束します。
ポンプ機構別の推奨配管が、定量ポンプの性能を十分に引き出します。

1 タンク

タンクの液面がポンプよりも高い位置になるように設置(押込み配管)してください。

2 吸込側配管

ポンプの吸込側配管は短く、単純になるように計画してください。配管の曲がりや継手など抵抗になるものは極力少なくしてください。

必要であれば、吸込側に排気管を設けてください。(例:次亜塩素酸ナトリウム等のガスを発生したり揮発しやすい液体)

3 Y字型ストレーナ

ゴミなどの異物混入を防ぐため、吸込側には必ずストレーナを設けてください。

4 配管サイズ

配管事故防止のため、ポンプ口径以上の配管サイズをお選びください。

5 エアチャンバー

往復動ポンプ特有の脈動を抑え、連続流が得られます。

吐出側配管が長くなる場合は、必ずエアチャンバーまたはアキュームレータを用いてください。配管が長くなると配管抵抗が大きくなり、異常圧が発生し、ダイヤフラムやエキセンシャフトが破損するおそれがあります。

  • 0.5MPa以上の圧力がかかる場合はアキュームレータを使用してください。
  • エアチャンバーへは定期的にエア補充を行ってください。
  • スムーズフローポンプなら、ポンプ単体で脈動をなくすことができ、エアチャンバーが不要です。

6 圧力計

ポンプの吐出側圧力を計るため、圧力計を設置してください。

7 リリーフ弁

吐出側配管内に必ずリリーフ弁を設置してください。異常圧によるエアチャンバーの破裂やポンプの故障等を防ぎます。

  • スラリー含有液を移送の場合は使用できません。
  • 吐出側配管のポンプに近い位置に取り付けてください。

8 背圧弁

オーバーフィード現象サイホン現象、液だれを防止するため、背圧弁を設置してください。

  • 背圧弁は吐出側配管の注入点近くに取り付けてください。
  • スラリー含有液を移送する場合は、背圧弁の使用は避けてください。スラリーが弁のシール部に付着すると機能しなくなります。サイホン現象やオーバーフィード現象が起こる可能性がある場合はご相談ください。
  • スラリー含有液・高粘性流体の高精度移送・注入には、油圧ダブルダイヤフラムタイプが適しています。詳しい配管設計はお問合せください。