注目テーマ|定量ポンプアクセサリー 背圧弁とは
背圧弁の役割
定量ポンプは、液体の吐出と吸入とが交互に行なわれることで液体を定量移送します。こ
れが定量ポンプの特徴である「脈動」ですが、脈動のある流れの場合、吐出の勢い(慣性)により、本来液体が止まるべき間も流れ続けることがあります。(オーバーフィード現象)
また、ポンプ吐出側配管の先端位置が、吸込側タンクの液面より低い場合に、ポンプを止めても薬液が自然に吸い出されて流れ続けることがあります。(サイホン現象)
オーバーフィード現象や、サイホン現象が起こると、定量ポンプの精度が保てなくなり、トラブルにつながります。
背圧弁はこれらの現象を防止するために、吐出側に圧力(背圧)をかけ規定量より過大に吐出されるのを防ぎます。
※背圧弁とサイホン止めチャッキ弁の役割は同じですが、背圧弁はサイホン止めチャッキ弁より大型で、圧力調整ができます。
動作原理
(1)ポンプの吸込時
スプリングの圧力(慣性抵抗よりも大きい圧力)でダイヤフラムを押さえつけているので液が流れません。
(2)ポンプの吐出時
配管内部の圧力がスプリングの圧力より上回り、ダイヤフラムが開いて液が流れます。
配管例
取付時の注意
- 必ず注入方向に液が流れるように取り付ける。
- 背圧弁は吐出管の末端に取付ける。
- ポンプの出口と背圧弁の間には圧力計を設置する。
- 屋外に設置する場合は、直射日光が当たらないようにする。