ポンプ|容積式ポンプ|モータ駆動定量ポンプ モータ駆動定量ポンプとは

モータの回転運動を偏芯機構が往復運動に変え、容積変化を発生させ液体を定量移送します。

24時間連続使用や重要なプロセスなど耐久性を重視する用途で、脈動が問題とならない場合に使用します。

送液の仕組み

送液の仕組み
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  • (1)
    モータの回転運動を偏芯カム機構によってポンプシャフトの往復運動に変換します。
  • (2)
    ポンプシャフトの先端のダイヤフラム(またはプランジャ)が往復運動すると、ポンプヘッド内の容積が増減します。
  • (3)
    ダイヤフラム(またはプランジャ)が後方に移動するとき、吐出側のチャッキボールは流路を閉じ、吸込側のチャッキボールは流路を開くため吸込側からポンプヘッド内に液が流入します。
  • (4)
    ダイヤフラム(またはプランジャ)が前方に押出されると、吸込側のチャッキボールが流路を閉じ、吐出側は開くため、液が吐出側へ排出されます。
  • (5)
    液の吸引と吐出が交互に行なわれることによって、液が間欠的に流れます。

機種選定のポイント

モータ駆動ポンプには5つのポンプヘッドバリエーションがあり、用途に合わせて選択できます。

直動ダイヤフラム方式

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ダイヤフラム(ゴム製またはPTFE製)1枚で送液する方式です。

主に水処理、廃水処理、ボイラ薬品、空調薬品の注入などに適しています。

ダブルダイヤフラム方式

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PTFE製のフロントダイヤフラムを追加した方式で、強酸・強アルカリや浸透性が高い有機溶剤など、耐食性が求められる分野や耐久性が必要とされる現場に適しています。

  • ダイヤフラム破損警報器が取り付け可能。
  • 中間室に充填する緩衝液の選定により、ダイヤフラム破損時のロスを最小限に抑えられる。
  • 有毒液の移送にも安全性が高い。
  • フロントダイヤフラムにかかる応力が分散するため長寿命。
油圧ダイヤフラム方式

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ダイヤフラムと駆動源となるピストンの間に充填した作動油(シリコン油等)で力を伝達する方式で、リリーフ(安全)機構を内蔵し圧力異常時にリリーフ弁などを使わずに済むので、外気に触れさせたくない流体に有効です。

注入先の圧力変動にも吐出量が変化しにくく高精度なため、石油化学プロセスなどの高圧ラインで用いられます(直動ダイヤフラム方式、ダブルダイヤフラム方式よりも高圧注入が可能)。

油圧ダブルダイヤフラム方式

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ダブルダイヤフラム方式と同様にフロントダイヤフラムを追加した仕様で、油圧ダイヤフラム方式の特長も併せ持っています。

送液側のポンプ室内に隔壁が要らない構造のため、高粘度液やスラリー含有液の高圧ラインでの定量注入にも適しています。

プランジャ方式

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プランジャの往復運動でシリンダー内部に容積変化をあたえ、送液する方式です。

圧力変動の影響をうけない高精度の高圧注入が可能です。

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