基礎講座|精密ポンプ技術 8-2. ガスロックの解消 ポンプヘッドの内圧を吐出圧力よりも大きくする

その発生原因から明らかなように、ガスロックを解消するには、大きく分けると次の2つの方法があります。

  • (1)
    ポンプヘッドの内圧を吐出圧力よりも大きくする
  • (2)
    ポンプヘッド内部の気泡を除去する

では、それぞれについて見てみましょう。

ポンプヘッドの内圧を吐出圧力よりも大きくする

最も簡単な方法は、吐出側のバルブを大気開放にして圧力を抜くことです。高圧タンクに注入している場合は、3方バルブを介して圧力を抜きます。(ただし3方バルブと高圧タンクの間には、タンクからの逆流を止める方向に、逆止弁を設けてください)…(図1)
また背圧弁を用いている場合は設定圧力を下げます。…(図2)

 

このようにしますと、吐出側の圧力がほとんど大気圧と同じになり、ガスロックが解消されます。
さらに、もし流量調整ダイヤルを絞って(ストローク長を短くして)使用している場合は、ストロークを最も長くなるようにするとポンプヘッドの中での圧縮度が高まり、ガスロックが解消されることがあります。
(ただしガスの量が少ないときに限ります)

ガスロックについては、注目テーマ(その他)「ガスロックとは」でも取り上げています。ガスロックを防止するタクミナの次亜塩素酸ナトリウム注入専用ポンプの動画<エアを排出する実映像>もアップしていますので、あわせてご覧ください。

 

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