基礎講座|滅菌・殺菌 7. 配管上の留意点
ダイヤフラムポンプは、吸入と吐出を繰り返し、吸い込んだ液体を必ず(吐出先の圧力などの影響を受けないで)送り出そうとします。
つまり、回転ポンプとは異なり脈動があり、吸い込んだ液体は必ず押しだそうとする性質を持っています。
ダイヤフラムポンプの性能、つまり定量性を十分に引き出すためには、正しい配管設計、補器類の設置が重要です。
配管のポイント
(1)押し込み配管(ポンプを薬液面より低いところに設置)する
(2)配管やホース(特に吸い込み側)をできるだけ短くする(配管内で気体が発生しにくくなる)
(3)配管が逆U字形(∩)にならないようにする
(4)ポンプ内を洗浄できるよう洗浄ラインを設ける(推奨)
(5)注入点には逆止機能、背圧付加、サイホン現象防止のため「サイホン止めチャッキ弁」を設置する
※タクミナの「逆止キャップ付サイホンチャッキ弁(塩素殺菌用注入弁SC1)」は、非注入時、逆止キャップが閉じ、注入点での原水の逆流・結晶化を防止します。
推奨配管例
吸込側配管例
a)特に山間部など鉄分を含んだ地下水で希釈せざるを得ない場合は、スラリーが配管内に入らないような工夫が必要です。
b)薬液の貯蔵置は、できるだけ短期間で使い切るように考慮してください。
c)周囲に腐食環境をつくらないことも大切です。この場合、塩素を含んだガスを水や還元剤を含んだ布で処理しています。
薬液タンクに戻すことも可能です。
d)吸込配管内で発生したガスは、ガス抜き管または、タンク側ヘ戻します。