基礎講座|滅菌・殺菌 11-2. トラブルシューティング (2)計測・制御がうまくいかない

計測・制御の問題

DPD法による計測

問題 原因 対策
試薬が発色しない
  • (1)
    残留塩素濃度が高すぎる(範囲を越えている)
計測結果が低すぎる
  • (1)
    試薬の不足
  • (2)
    試薬が変質している
  • (1)
    適正量の試薬を添加する
  • (2)
    新しい試薬を使用する
計測値がだんだん高くなる
  • (1)
    結合塩素が存在する
  • (1)
    取扱説明書に従って正しく計測する遊離残留塩素を計る場合は試薬添加後すばやく読みとる
残留塩素計の値より計測値がはるかに高い
  • (1)
    結合塩素が存在する
  • (1)
    取扱説明書に従って正しく計測する遊離残留塩素を計る場合は試薬添加後すばやく読みとる

残留塩素計による計測(当社製RM-52等の場合)

問題 原因 対策
残留塩素濃度測定値が安定しない サンプル水量が安定していない
  • (1)
    配管圧力が安定しない
  • (2)
    一般型ホルダーを使用している
  • (1)
    定流量弁、減圧弁、またはサンプリングポンプを設置する
  • (2)
    捨て水が可能な場合は、定水槽付ホルダーに交換する
    捨て水ができない場合は、サンプリングポンプを設置する
電極の異常
  • (1)
    電極の寿命、損傷
  • (2)
    電極が水質に適合していない
  • (1)
    電極を交換する
  • (2)
    電極の種類を変更する
  • (1)
    測定水のpH値が変動している
  • (1)
    一般的に測定は困難
    pHバッファを設置する
  • (1)
    周辺機器のノイズ
  • (1)
    電源ラインや周辺機器からのノイズを拾わないような対策をとる
残留塩素濃度測定値が徐々に低下する
  • (1)
    測定水中に妨害イオン(重金属イオン)が含まれている
  • (1)
    電極の種類を変更する
    ※水質分析を行うまたは電気洗浄の設定を変更する
サンプル水流量が低下している
  • (1)
    フィルター、ストレーナ、減圧弁ストレーナの目詰まり
  • (2)
    サンプリングポンプの異常
  • (3)
    ホルダーが汚れている
  • (4)
    ストレーナの目詰まり
  • (5)
    配管やサンプリング点が詰まっている
  • (1)
    フィルターの交換またはストレーナを洗浄する
  • (2)
    サンプリングポンプを点検・修理する
  • (3)
    ホルダーを洗浄する
  • (4)
    ストレーナを洗浄する
  • (5)
    配管・サンプリング点を点検・清掃する
  • (1)
    電極が汚れている
  • (1)
    電極の汚れを除去し、フィルターまたはストレーナを設置する
  • (1)
    測定水中にPACが含まれている
  • (1)
    PACの注入量を減らすまたはサンプリング点を変更する
残留塩素濃度指示値が分析値より高い サンプル水量が多い
  • (1)
    サンプリングポンプの流量が多い
  • (2)
    配管の差圧が大きい
  • (3)
    ホルダーの流量調整が高い
  • (1)
    サンプリングポンプの流量を下げる
  • (2)
    減圧弁、または定流量弁を設置する。サンプリング点を変更する
  • (3)
    流量調整バルブ(コック)を締め、流量を調整する
電極の異常
  • (1)
    電極の寿命、損傷
  • (2)
    電極が水質に適合していない
  • (1)
    電極を交換する
  • (2)
    電極の種類を変更する
テスターの分析値が間違っている
  • (1)
    分析方法が間違っている
  • (2)
    試薬が不足している
  • (1)
    正しく分析し直す(DPDテスター等の取扱説明書を参照)
  • (2)
    正しい量の試薬を入れて分析し直す
  • (1)
    低濃度でスパン校正をしている
  • (1)
    より高い濃度で校正し直す
残留塩素濃度指示値が分析値より低い サンプル水量が少ない
  • (1)
    サンプリングポンプの流量が少ない
  • (2)
    配管やサンプリング点が詰まっている
  • (3)
    フィルターやストレーナ、減圧弁の目詰まり
  • (4)
    配管の差圧が小さい
  • (5)
    サンプリングバルブが閉じている
  • (6)
    ホルダーの流量調整が低い
  • (1)
    サンプリングポンプの流量を上げる
  • (2)
    配管・サンプリング点を点検・清掃する
  • (3)
    フィルターの交換、またはストレーナを洗浄する
  • (4)
    サンプル水出口を大気開放にするか、またはサンプリングポンプを設置する
  • (5)
    サンプリングバルブを開き、流量を調整する。
  • (6)
    流量調整バルブ(コック)を開き、流量を調整する。
電極の異常
  • (1)
    電極の寿命、損傷
  • (2)
    電極が水質に適合していない
  • (1)
    電極を交換する
  • (2)
    電極の種類を変更する
テスターの分析値が間違っている
  • (1)
    分析方法が間違っている
  • (2)
    分析値に結合塩素が含まれている
  • (1)
    正しく分析し直す(DPDテスター等の取扱説明書を参照)
  • (2)
    遊離塩素のみを分析する(DPDテスター等の取扱説明書を参照)
(1) 低濃度でスパン校正をしている (1) より高い濃度で校正し直す
(1) 電極が汚れている (1) 電極の汚れを除去し、フィルター
       またはストレーナを設置する
校正ができない サンプル水量が少ない
  • (1)
    サンプリングポンプの流量が少ない
  • (2)
    配管やサンプリング点が詰まっている
  • (3)
    フィルターやストレーナ、減圧弁の目詰まり
  • (4)
    配管の差圧が小さい
  • (5)
    ホルダーの流量調整が低い
  • (1)
    サンプリングポンプの流量を上げる
  • (2)
    配管・サンプリング点を点検・清掃する
  • (3)
    フィルターの交換、またはストレーナを洗浄する
  • (4)
    サンプル水出口を大気開放にするか、またはサンプリングポンプを設置する
  • (5)
    流量調整バルブ(コック)を開き、流量を調整する
サンプル水量が安定していない
  • (1)
    配管圧力が安定しない
  • (2)
    一般型ホルダーを使用している
  • (1)
    定流量弁、減圧弁、またはサンプリングポンプを設置する
  • (2)
    捨て水が可能な場合は、定水槽付ホルダーに交換する
    捨て水ができない場合は、サンプリングポンプを設置する
遊離塩素が全くない
  • (1)
    有機物、アンモニア成分により、遊離塩素が消費されている
  • (1)
    次亜塩素酸ナトリウムの注入量を増やす
    補給水を増やす
    水質を改善させる
  • (1)
    電極が汚れている
  • (1)
    電極の汚れを除去し、フィルターまたはストレーナを設置する
電極の異常
  • (1)
    電極の寿命、損傷
  • (2)
    電極が水質に適合していない
  • (1)
    電極を交換する
  • (2)
    電極の種類を変更する