撹拌機器|静止型混合器 スタティックミキサー

スタティックミキサーは、駆動部のないユニークな静止型混合器(ラインミキサー)です。ミキサー内に入った流体は、エレメントにより順次撹拌混合されます。

スタティックミキサーエレメントの形状

右エレメント 左エレメント

エレメントは長方形の板を180度ねじった形で、ねじれの方向により、右エレメントと左エレメントがあります。

各エレメントの寸法は直径に対して、1.5倍の長さを基本としています。

混合原理

スタティックミキサーは分割・転換・反転の作用により流体を効果的に混合します

分割作用


流体は、ひとつのエレメントを通過するごとに2分割されます。

分割数N=2n n:エレメント数

転換作用


流体は、エレメント内のねじれ面に沿って管中央部から壁部へ、管壁部から中央部へと並び替えられます。

反転作用


流体は、1エレメントごとに回転方向が替わり、急激な慣性力の反転を受け乱流撹拌されます。

液と液の混合


相互溶解性のある低粘度物質は、おもに反転作用により、混合されます。比較的少ないエレメント数で、十分混合される様子がわかります。

酸・アルカリ中和

液と液の分散

油の水中分解

低粘度物質同士でも水と油のように相互溶解性のない場合は、おもに転換作用により分散されます。

エレメントを通過するごとに分散粒子径が小さくなる様子がわかります。

高粘度物質の混合


高粘度物質は3つの混合原理のうち、おもに分割作用・転換作用で混合されます。エレメントを通過するごとに縞模様の数が増えて混合されていくことが良くわかります。

混合の目安

一般的な流体名と混合を達成できる、エレメント数の目安。

4 ガスの混合、模様付け 6 低粘性流体の混合、高粘性流体の均質化、薬品希釈、温度ムラ改善 12 中粘性流体の混合、抽出・乳化、気液接触、A/C重油ブレンド、アルカリ洗浄、エアレーション 18 高粘性流体の混合、HI/LO混合、ヨーグルト状物質の混合 24 熱交換器・反応器、特殊用途、二液性樹脂・接着剤の混合

特徴

スタティックミキサーの特徴 シンプルな構造(断面形状が一定、滞留部がほとんどない:圧力損失が少ない、スケールアップが容易、洗浄が容易)、インライン構造(外気と遮断:安全な作業環境、衛生的な操業、省スペース)、ラジアル混合(理想に近いピストンフロー:様々な制御系の安定化、連続で均一な操作、スケールアップが容易)、駆動部がない(メンテナンスフリー:消耗部がほとんど無い、取付方法が簡単 電源が不要:省エネルギー、防爆エリア設置可能)

関連記事

スタティックミキサーは株式会社ノリタケカンパニーリミテド様の商品です。

この製品に関するお問い合わせはこちらから